Real Fantasy物語 勇者ジェミニの伝説 スピンオフ企画特別編 破壊の時空ドラゴン討伐記 ~第1章 消える世界、増える勇者~ NEW!
2026-01-20
Real Fantasy物語 勇者ジェミニの伝説 スピンオフ企画特別編 破壊の時空ドラゴン討伐記
ー世界が消える?クセ強異世界の英雄たちと、あなたの力で世界を取り戻せー
~第1章 消える世界、増える勇者~
勇者ジェミニが魔王を討伐し10年の時が経ったある日のアレーシャの森。
孤独の魔女はひどい頭痛に襲われていました。
「……なんだ……?これまで感じたことのないような感覚……世界で何かが起こっている……。」
魔女は世界中に魔法の力を巡らせると、驚きの声をあげました。
「ばかな、山が消えている!!??いや、山というより、地形そのものがなくなっている。」
同じく、世界ではデスペアナ地方の山脈が突如消えてしまったという噂が駆け巡っていました。
そしてそれと同時に、おかしな噂も……。
2人のジェミニはセインティティア共和国を訪れていました。
「ポニーさん、おひさしぶりです!」
「ああ、お前たち。元気そうだな。今日はどうしたんだ?」
「魔物が悪さしてないか、また一緒に世界を見て回ってるんだ。」
「いやー、僕もこうやって第4エリアに気兼ねなく来られるようになったのはなんだか感慨深いなあ。」
「ふふふ、セインティティアもずいぶんと変わった。比較的魔物の脅威も少なくなったし、昔のような殺伐とした雰囲気もなくなったな。」
ジェミニたちとポニーが話をしていると、不意に通りかかった人に話しかけられました。
「わ!勇者様たちとポニー様!こんにちは!またお会いできて光栄です。」
「こんにちは。」
「勇者様はもうクリスタリアから移動されたのですね。」
「え?」
「しばらく滞在するっておっしゃっていましたので、まさかもうセインティティアにいらっしゃっていたとは。」
「……いや、俺たちはクリスタリアには行っていないが……?」
「うん、僕たちはこのあと、クリスタリアに行こうと思ってたんだよ。」
「え?そんなはずはありません。確かにあれは勇者様でしたよ。あ、お1人でしたが。」
その場におかしな空気が流れます。
「いったいどういうことだ?それにクリスタリアには、見たこともないようなおかしな服をきた連中が最近たくさん集まっているという噂も聞いたことがある。クリスタリアでいったい何が起きているんだ?」
「あ、確かに、そういう人たちをたくさん見かけました。どこの国の人たちなのかわかりませんが、仮装大会でも行われているのかなと思ったくらいです。」
「妙なことになっているな。早くクリスタリアに行った方が良さそうだ。」
「そうだな、この目で確認したい。」
「お前たち、私は今ここを離れられない用があるから、お前たちに頼みたい。あと、もう1つ。デスペアナの方角で何やらおかしな気配を感じるんだ。あれはとても強い負のエネルギーだ。それもできれば調べてみてほしい。」
「もちろんだよ、ポニーさん。すぐに行ってみるよ。」
それから2人のジェミニはすぐにクリスタリアに向けて出発しました。
一方クリスタリアでは謎の男が何やら独り言をつぶやいています。
「あれ?クリスタリアってこんな感じだったっけ?ってか、なんか、かっこいい服着たやつがいっぱいいるなあ。まあ、俺が一番かっこいいけどな。」
「あ、勇者様!クリスタリアにいらっしゃっていたんですね!いや~今日はついてるぞー!」
「ん?どうも。俺のご加護がありますように!……やっぱ俺人気あるなあ。でもな~んか、おかしいような……まあ、いいか。」
後日、2人のジェミニはクリスタリアに到着しました。周りの変わった町の雰囲気にどこか違和感を覚えました。
「なんか、ざわついてるね。」
「ああ、町の中を歩いてみよう!」
そして町の中心に足を進めようとしたところで、2人のジェミニは声をかけられました。
「君たち!!ここは……クリスタリアだよね?」
そこには司祭のようで、しかしとても奇抜な恰好をし、魔法の杖かも疑わしいほどのいかつい杖を持ち、ピンク色の髪をした女性が怪訝そうな顔をして立っていました。
「え?そうだよ。君は?」
「なんと、我のことを知らないのか?旅の人かな……。我はクリスタリアの大司祭だよ。」
「ええ?大司祭、いつの間に世代交代したんだろう。しかもこんなに若い方が大司祭になったんだね。」
「世代交代?我はもう今の立場に10年近くいるよ。しばらく世代交代する予定もないが。」
「なんだと??」
わけが分からないという空気が3人の間に流れます。
「変な質問だが、我は本当に大司祭なのか?他の司祭たちも知らないやつらばかりだし、みんな我のことも知らないんだ。自分が一体何者なのか自分でも分からなくなったよ。」
「うーん……記憶喪失の人なのかなあ。じゃあ……僕たちが知っている大司祭は知り合いだから、一緒に会いに行ってみようよ。」
2人のジェミニと大司祭と自称する女性は、クリスタリアの中心部に向かって足を進めました。
そうすると正面から、見知ったような人影がこちらに向かって歩いてきます。
「え?」
「あれ?」
「嘘だろ??」
なんと、それは光のジェミニ、闇のジェミニとそっくりな人物でした。
「えっと……僕たち……実は三つにわかれてたのかな……?」
「いやそんなはずはない……精霊は確かに2つにって言ってたぞ……。」
「んん??こりゃ驚いたな、こんなに精度の高い俺のコスプレしているやつが2人もいるなんて。見分けがつかないじゃないか。いや、さすがに俺の方がちょっとかっこいいか。」
「ええっと……こんにちは。僕はジェミニ。あ、彼もジェミニっていうんだけどね。あなたは……?」
「なに?俺の名はもちろんジェミニだ。しかし君たち、見事だな。俺をほぼ完璧に再現しているじゃないか。」
「再現?何言ってやがる。あんたがオリジナルとでも言いたげだな。」
「なに?違うのか?……ん?……ええ??」
同じ顔をした3人が道の真ん中で戸惑っていると、通りがかる町の人が驚いて声をかけます。
「あ、勇者様!……え!?ゆうしゃ……様???どうして3人?え、三つ子だったんですか?」
「あ、いや、これは……まずいな。下手に顔が割れてるから、町の人も混乱してしまう。」
「ひとまずどこかに隠れようよ。そうだ、お店の中に逃げようよ。」
そして、3人のジェミニと大司祭を名乗る女性は酒場に逃げるように入っていきました。
しかし扉を開けて驚きます。
「な、なんだこれは!!!??」
そこには見慣れない装いの人々で溢れ、大変にぎわっていました。
「ど……どうなってやがるんだ……なんだこの空間は?こいつら、誰だよ……。」
「これがポニーさんが言ってた、噂のおかしな服を着た連中、だね。確かに、初めて見る服装の人たちだよ。どこの国の人なんだろう……?」
見慣れない装いであれど、剣を携え鎧をまとった戦士や魔道士、冒険者である様子は伺えました。にぎわう中で、人々の話し声が耳に入ってきます。
「うまーーーーい!!!!いや~、ここのお酒は最高ですなあ。うっかり叫(酒)んじゃいましたよ、わっはっはっ!!!」
「おっさん、飲みすぎだよもう……。このお酒はプルミエラムールっていうらしいよ。さっきお店のお姉さんが言ってたでしょ。」
「そうでしたっけ?これはもう美味しすぎてフルエール(プルミエラムール?)ですな!わっはっはー!!」
「強引なダジャレだな~、おっさん……。」
「ああ、失礼。私の名前はバス・ダ・ジャーレ。モネ王国の剣士です。」
「モネ王国?聞いたことない国だな。私の世界にはそんな国ないよ。ってかここどこだよ!」
「ね。私もこの町知らないんですよね。ははは。ところで、あなたは?かわいい魔女さんと黒猫さん。」
「あたしはミンティ・レッサー。この子はサミィ。流星の村の魔女見習いだよ。」
「なんと、ミンティさんにサミィさん、これはどうも。初対面だというのに、私のギャグでさみぃ(サミィ)思いをさせてしまって申し訳ない!!わっはっはっは!!!」
「めんどくせぇぇぇ、このおっさん!!!」
賑やかな話し声と呆れた様子の黒猫に、ジェミニたちは注目しました。
「で、だいぶ話がそれたけど、おっさんはその時空ドラゴンを倒しにきたんだろ?」
「そうなんですよ!我がモネ王国が時空ドラゴンに食われてしまいまして。そいつの尻尾にあわてて掴まって気づいたらこの世界に来ていたんです。おそらくやつもここにいるはずです。」
「なんだ、じゃああたしたちと目的は同じだね。あたしはそのドラゴンが時空を超えてめちゃくちゃにした世界を元に戻すためにここにきたんだよ。ドラゴンを倒す6人の勇者たちが現れるからその導き手になってこいって、大魔女様に言われてね。その勇者の1人ってのが、残念ながらあんたってことみたいだね。」
「わっはっはっは、残念、って!!」
それを聞いていたジェミニたちは慌てて話しかけました!
「すまない、ちょっとその話を詳しく聞かせてくれないか!?あんたたちはこのおかしな状況の事情をよく知っているようだな。俺たちにも教えてくれ!」
「これはこれは、イケメン3人に美女1人。どうもこんにちは。私はバス・ダ・ジャーレです。この世界は同じ顔の人がたくさんいるんですね。イケメンさんに美女さん、どうか私の寒いギャグもメンジョ(メン+女)してくださいね、わっはっはっはっ!!!」
「俺はジェミニ。あ、ああ……ここの2人もジェミニって名前だけどな。そんなことより、この世界で不思議なことがいくつも起きてるんだ!変な恰好をしたやつがたくさん現れたり、山が急に消えたり。何か知っているか?」
「あああ、それはもう時空ドラゴンの仕業だね。ぜーんぶ!」
ミンティはなんでも知っているかのように、自信満々な様子で手を腰に当て得意げに話し始めました。
「いま、この世では大変なことが起こっているんだ。あ、この世界と並行して様々な世界が同時に存在していることは知ってる?パラレルワールドってやつだよ。いま自分がいる世界と並行する、過去の世界、未来の世界、もしもの世界、時間軸を飛び越えていろんな次元の世界が存在するんだけど、その世界を自由に行き来するやつがいるんだ。
それが『時空ドラゴン』。そいつは負のエネルギー体だからものすごく凶暴で、いろんな世界の街や地形を壊しまくってるんだ。時空を飛び越えられるから、壊したものをこの次元から消したり、他の次元に飛ばしたり、それだけじゃなくて、そのドラゴンに飲み込まれたやつが時空を超えて他の世界に落ちたりしてる。」
「それで異世界のやつらがここの世界にも現れたってことか。」
「そっ!で、あたしはその時空ドラゴンを倒す勇者たちの導き手としてここにいるってわけだ。それに……あんた、さっきジェミニって言ったよね……??そして、あんたはもしかして、賢者ミ・ハール??」
「そうだ。」
「そうだよ!」
「そのとおりだぜ!」
「ああ!」
「これはラッキーだ!6人の英雄のうち、これでもう3人が見つかった!あ、あれ……ジェミニが3人いるから、これは5人ってことでカウントしていいのかな……?」
「なんで俺たちが分かったんだよ。」
「大魔女様から6人の勇者の特徴と名前を教えてもらったんだ。全員がそれぞれの世界でその世界を救うほどの英雄だって聞いたんだけど、全員個性的だからすぐ分かるって言ってた。デカい剣を持った大柄で陽気なおっさん、頭お花畑でナルシストなおっさん、ひょろっと背が高くて槍を持ったおっさん、厳かなローブを身にまとったピンク髪で神経質そうな奇抜なねえちゃん、マスコットのぬいぐるみをつけて、よくわからないキャラクターの服を着た変わり者オーラぷんぷんのねえちゃん、そして坊主頭でお数珠を持ってる僧侶のようなでかいおっさん、この6人だ!」
「なんだ、おっさんばっかりだな……」
「ただの悪口じゃないのか!?」
「そりゃまたバラエティにとんだメンバーで、面白くて笑えてぃ(バラエティ)ですね!わっはっはっ!!」
3人のジェミニとミ・ハールは怪訝そうな顔をしています。
「もしかして、それは我々のことではないか?」
別のテーブルでその話を聞いていた2人が声をかけてきました。
そこには細身で槍を持った戦士と、マスコットのぬいぐるみを腰やバッグにつけ弓矢を持った女性が座っていました。
「え、まさか……」
「おおお!!すごい、もしかして、あんたらリンとマリーモか!!?」
「驚いた……ああ、そうだ。俺はリン・フライヤー。先ほどの話を聞く限り、皆さんと同じように別の次元からこちらに飛ばされた者、のようだな。」
「うちはマリーモ・コンブだよ。うちも気づいたらこの世界にいたみたい。ははは、ビックリしちゃったよ。」
「よっしゃー!本当にもう5人揃っちゃったよ!よし、あとは坊主のおっさんだけだ!」
ミンティ以外のメンバーは不思議そうな表情を浮かべて互いに顔を見合わせました。
「ええっと……どうしたらいいのかな……」
「ミンティのとこの大魔女が言うには、そのドラゴンをこのメンバーで倒せってことだろ。だったらさっさと倒しに行こうぜ。」
「そだねーさくっといっちゃおうよ。」
3人目のジェミニの言葉にマリーモが軽快に賛同します。
「そうだな、その時空ドラゴンってやつの得体は知れないが、ここで躊躇してても仕方ないからな。それにすでにでかい被害も出ているわけだし。」
闇のジェミニが険しい表情で言いました。
しかしその言葉に続いて3人目のジェミニが即座に返事をします。
「いや、君たちはここに残っていてくれ、2人のジェミニ!君たちはこの世界の俺ってことだろ?しかも光と闇が1つにならなかった世界線の。ドラゴンは俺に任せてくれればいい。この世界にもいろんな影響が出ているんだ、君たちはここを守っててくれないか。この世界は君たち2人を必要としているはずだ。それに、似た顔が3人もいたらややこしいし、そもそも俺1人がいればドラゴンを倒すのに十分だ。」
「まあ、そうだな。大魔女様には頭お花畑でナルシストのジェミニって言われたから、きっとあんたのことだろうな。」
「ああ、その大魔女ってやつはお目が高いな!」
「いや、否定しないのかよ!!!」
ニヤリと不敵に笑う3人目のジェミニに呆れた様子でミンティが言いました。
それからジェミニ、ミ・ハール、バス、リン、マリーモ、そしてミンティはクリスタリアで準備を整えると、デスペアナ地方へ時空ドラゴンの討伐に向けて出発しました。
「じゃあ、あらためて自己紹介だ。あたしはミンティ・レッサー。流星の村の魔女見習いだ。あんたらのガイドだと思ってくれ。そんでこっちは黒猫のサミィ。あたしの相棒だ。よろしく。」
「俺はジェミニ・リベラルだ。ええっと、この世界と似て非なる世界の勇者だ。そしてこいつは俺の武器の刀、小豆長光。ニックネームはあずきちだ。そして俺のハートの温度は6,000℃だぜ。よろしく!」
「私はバス・ダ・ジャーレです。こことはまったく別の世界にあるモネ王国という国で騎士をやっています。モネ王国が時空ドラゴンに食べられてしまいましたので、ドラゴンを倒すべくこの世界にやってきました。私の武器はこの大剣です。あと、唐突なギャグで寒い体験(大剣)をするかもしれませんが、皆さんよろしくお願いします。わっはっはっはー!」
「我はミ・ハール。おそらくこの世界の未来にあたる世界からきた賢者だ。未来のクリスタリアで司祭をやっている。急に町全体の空間が歪んで人々が次々に消えていったんだ。そして我も気づいたらこの世界に来ていた。一応、我がいる世界では魔力が世界一と言われているから、魔法が得意かな。」
「うちはマリーモ・コンブだよ!うちがいる世界では可愛いものハンターをやっているんだぁ。世界中の可愛いものを見つける仕事をしてるよ。うちの世界じゃ可愛いものがすごく高い価値を持つから、よく取り引きされてて。うちは希少性の高い可愛いものを中心にゲットしてるんだよ。うちが住んでるキュート王国がいきなり消えちゃって、その調査をしているうちにここに来ちゃったみたい。」
「俺はリン・フライヤーだ。こことは別の世界にあるシュラ王国という国で竜騎士をやっている。俺の世界では各地で山や川が突然消えるなどの異変が起きていてな。それを調べに行く途中、この世界に飛ばされたみたいだ。普段はドラゴンに乗って空をかけたり戦ったりしているから、この身のこなしの軽さと槍術が俺の長所だ。よろしく。」
一行はお互いのことを話しながら目的地に向かって進んでいきます。
途中で何度か魔物と遭遇しましたが、いとも簡単に倒してしまい、一行は勢いよく先へと進んでいきました。
「やっぱり全員各世界で名を馳せてるだけあって、普通の魔物だと相手にならないね。頼もしいもんだよ。」
ミンティが空飛ぶほうきの上に器用に寝そべりながら呑気に話します。
「いやー、リンさんの槍さばきが見事すぎて、見とれてしまいますな。」
「バス殿、過分なお言葉だ。竜騎士はドラゴンを使役しているので、竜に負けないほど高く飛び、軽やかに動く必要があるのだ。これくらいはなんでもないことだ。」
「バスさんもあんな重そうな大剣を振り回すなんてすごい怪力だよ!我は非力な賢者だから、あんな豪快な戦いができるなんて憧れるよ。」
「ミ・ハールちゃんの魔法もすごかったよ!さっきなんてミ・ハールちゃんが人差し指をちょいちょいってしてただけなのに、魔物が跡形もなく消えてたもんね!」
「それを言うならマリーモもすごかったぜ!あの弓矢の命中率は信じられない神業だぜ!なんであんなに動きながら全部急所にヒットさせられるんだ。俺でもできるかちょっと分からねえぜ!」
互いに褒め合い、認め合いながら、互いの世界の話をして旅を続ける一行は、あっという間にデスペアナ地方に差し掛かりました。
すると突然空が割れ、その隙間から何かが落ちてきました。
「危ない!!みんな避けて!!」
ドスンと大きな音を立てて落ちてきた物体を全員でのぞき込むとそこには何か大きな丸い塊のようなものがありました。
「ん?なんだこれは……?」
「これは……石像……?……いや、動物の象……か……?」
全員がしばらく眺めていると、その塊から声が聞こえます。
「あいたたたたた……まいりましたね……一体何が起きたんでしょうか……。」
「しゃべった!!!!」
全員が驚く中で、その塊は起き上がると3メートルはあろうかという巨大な人間でした。そしてゆっくりこちらに視線を向け口を開きました。
「どうも、皆さん、ナムサン、ごきげんよう。ここは一体どこでしょうか。」
「ナ、ナムサン……??」
「あ、私は鶴亀地蔵です。つるちゃん、もしくはぴーちゃんとでも呼んでください。うふふ。」
「ぴーちゃんはどこから出てきたんだよ!!!でも待てよ!今、鶴亀地蔵って言ったよな!?」
ミンティが慌てて大きな声を出しました。
「やったー!!6人目の勇者だ!!これで全員揃ったぞー!!」
「え、この人が!?」
全員が驚いて目を丸くしている様子を、何が起きたのかわからないといった表情で鶴亀地蔵は眺めています。
「6人の勇者?揃った?一体何のことでしょうか……?」
ミンティは再び、この世界の現状と時空ドラゴンを倒す必要があること、鶴亀地蔵がそのための勇者だということ、最終的には世界を元に戻す使命があることなどを話しました。
「なるほど……そういうことでしたか……まさか世界でそんなことが起きていたなんて……神様はなんにも教えてくれませんでしたが……もしかして神様も知らなかったんじゃないでしょうね……。」
不満げな顔をする鶴亀地蔵の隣でマリーモが問いかけます。
「ねえ、ミンティちゃん!これで全員メンバーが揃ったってことだよね!?」
「うん!大魔女様が言っていた選ばれし勇者たちはこれで全員だよ。」
「最強パーティの完成ってわけだぜ!」
「皆、それぞれ得意分野が分かれていて見事なバランスだな。」
「そうですね、さっきの戦いを見る限り私もジェミニさんも前に突っ込んで行く戦闘スタイルなので、皆さんの後方支援が本当に心強いです。」
6人目の勇者がパーティに加わりさらに賑やかになった一行はデスペアナ地方に向かって陽気に足を進めていきました。