インタビュー ~漫画家 野崎アユさん(前編)~ NEW!

2025-04-13
今回は、当サイトにもBMIプロジェクトとして映像作品登録もしていただいていて、プロの漫画家としてご活躍中の野崎アユさんにインタビューをさせていただきました。
とても中身の濃いお話になりましたので、前編、後編の二回に分けてご紹介してまいります。
漫画家を目指している方には特に役に立つお話ですし、夢を持っている方にもとても学びになるインタビュー内容になっていますので、是非ともお楽しみに。
はい、こちら野崎さんです!
こちらは野崎さんが活動しているBMIプロジェクトの制作動画「ドワーフおじさんの異世界クッキング」のドワーフおじさんを演じている野崎さんです!
ご自身でも出演されているんですね。
さてさて、それでは早速スタートしましょう。インタビューは対話形式にてご紹介していきます。
(敬称略)
ジェミニ:
まずはあらためてどのような活動をしていらっしゃるのか、自己紹介をお願いできますでしょうか。
野崎:
野崎アユという名前で漫画家として活動をさせていただいております。
同時に、趣味の活動で主にファンタジー漫画を描いたり、ファンタジー動画を作成したりしております。
ジェミニ:
漫画家としてはどのくらい活動していらっしゃいますか?
野崎:
今年で15年になります。
ジェミニ:
漫画家になろうと思ったのはいつごろからですか?
野崎:
漠然と小学生のころには思っていました。
でも、高校卒業してからは会社員として就職してたんですよね。
改めてやっぱり漫画家として本気で挑戦してみたいなと思ったのが就職して4年くらいたったとき、23歳の時です。そこで挑戦してみました。
就職中も絵も漫画も趣味で描いてましたので、これは漫画家になれてもなれなくても、どうせずっと描いてるなと思って。だったら一回挑戦してみようと思って挑戦してみました。
ジェミニ:
漫画はどのようにして勉強したんでしょうか?
野崎:
私は全部自己流でした。愛媛の田舎だったのでスクールもないし、当時はインターネットもなかったので、雑誌に載っている漫画ハウトゥーの知識を入れて見よう見まねでここまでやってきました。
サークルとかも入らず、中学校の漫画好きの友達同士でお互いに描いたものを交換して意見交換してました。その頃のつながりも漫画家になる上でも自分の中でも大事なものだったなと思います。
ジェミニ:
ファンタジー好きの方の中には漫画家になりたい方もいると思いますが、漫画家というのはどんな道をたどってなるものなのでしょうか。
野崎:
私が漫画家になった時、当時はまず出版社に直接作品を持ち込みにいくのが一般的だったので、まずは上京しようと思って2年くらい神奈川に住んでたんですね。
バイトしながら執筆して、出版社に持ち込んで目の前で編集さんに読んでももらったり、名刺もらったりして。運よく賞をいただくことができてデビューできたんですけでも、ただそこからが大変で。デビューできたのに、5年くらい何ものらなくて、デビューしてからのほうがしんどかったです。
(野崎さんの作業風景)
ジェミニ:
デビューしてからも厳しい道のりなんですね。
野崎さんは漫画家になるために、どんな努力をされたのでしょうか?
野崎:
とにかく、私は漫画を描くのがとても好きなので、その漫画を描くということを楽しむことだと思っています。楽しければ努力がつらくないので、うまくなるための練習もやれる。
あとは傲慢にきこえるかもしれないのですが、私は漫画家になることがすべてだとは思っていませんでした。私はきっと漫画家になれなくても描いていたと思いますし、実は今もヒット作家にこれからなろうとも思っていないんです。
スランプの時期があって、その時に自分が自分で見つけた答えというのが、私が漫画家として漫画界のトップになりたいとか、アニメ化したいとか、そういうことではなくて、私は漫画をたくさん描きたいんだということに気がついたんですよね。
漫画家になる動機や目的ってみんな違うわけで。
それってデビューしなくても叶えられるならそれで幸せだと思いますし。
落としどころを自分で見つけられると楽しく楽に生きていけると思うんですよね。
ジェミニ:
ああ、、、深いですね。
これは漫画家だけの話でもないですね。
野崎:
目標だから、他者に委ねない。アニメ化するとか人気が出るとかって、他者評価によるものなのでそこって自分でコントロールできない部分なんですよね。
自分でコントロールできる部分、例えば漫画をいっぱい描きたいなら私が頑張れば叶うので、そこに重きをおいて考えると夢が破れても立ち直れたり、気持ちを切り替えられたりできるのかなと思います。
とにかく自分が満足できる活動をしていくことが大事かなと思います。
ジェミニ:
今は漫画家として特に大事にしていることはありますでしょうか?
野崎:
とにかく読者さんに楽しんでいただくことを一番大事にしています。
昔は自分がこれを描きたいということに重きを置いていたんですが、それもありつつここで楽しんでもらえるかな、ここでドキッとしてもらえるかな、とかそういうことを一番に考えています。
ジェミニ:
野崎さんの子供時代は、どんなふうに毎日を過ごしていたのでしょうか?
野崎:
意外と外で野山を駆け回る子供でした。外で遊びつつも夜は漫画を描いてる子でした。
ジェミニ:
漫画ばかりというわけではなかったのですね。
その当時に何か影響を受けたゲームやアニメ、漫画はありましたか?
野崎:
一番はドラゴンクエスト5だったんですよ。
「なんだこのワクワクする世界観は!?」と感じましたね。
最初の記憶はここですね。私もこういうのを描きたい、とか思いました。
全部知らないことばかりで。呪文とかはときめきましたよね!モンスターの名前も造形もときめきましたし、すべてがツボでしたね。
ジェミニ:
ドラゴンクエストでしたか!剣も呪文もモンスターも世界観も、すべてが魅力的ですもんね。
ファンタジー心をとても刺激されますよね。
野崎さんは好きなファンタジーアイテムはありますか?
野崎:
私は鉱石系のアイテムが好きで。WINGにも精霊石が出てくるんですけど、子供のころに博物館で500円くらいで買ってきたアメジストの原石がありまして、それをもとに精霊石のネタを持ってきました。無骨な鉱石系のアイテムをみるとキュンとしますね。
ファンタジーハンドメイド作家の橘屋さんのタッチペンやランタンが特にツボです!
・・・後半へ続く・・・
後半は野崎さんの30年以上続いている長編大作「WING」についてや、漫画家としてのスランプのこと、これからの目標などについて聞いていきます。